開業に至った経緯

元来、家族や家での暮らしが好きな、私でした。
看護師を志したきっかけも、大好きな家族に健康上の問題が起こった時に力になりたい、という思いが高校生のときに芽生えたことでした。

看護師になり、およそ10年ほどたったとき、母の神経難病（ALS：筋委縮性側索硬化症）が判明しました。
同時期に父親もパーキンソン病の進行にて介護が必要な状態でした。
母の病状進行は予測よりも早く、診断から約一年で呼吸不全になりました。母は呼吸器を装着する段階になっても家での生活を望みました。

母にとって、「家」は思い入れのある場所でした。人生をかけて作り上げた家族と会社（自営業）のある場所でした。
わたしは母の思いを叶えるためにあらゆる情報を集め、家族の力を結集し、地域の在宅医療介護サービスのお世話になりました。

母はほんとうに多くの方のサポートを受けて、短い期間でしたが最期の時まで希望どおり、大好きな自宅で大好きな家族と過ごすことができたと思います。
そして、私は、介護する家族の気持ち（家族を心配する気持ち、力になりたい気持ち、身体的辛さ、病状や予後への不安など）を実体験しました。

わたしが母の介護のために帰郷して付き添い始めたとき、母は難病の診断を受けて落胆していたと思いますが、「看護師の娘が近所に住んでてね、いつでも来てくれるのよ。心強いわ～」と言ってくれていました。

私はこれからも、地域に暮らす皆様にそんな『安心』を届け続けたい思いで開業いたしました。
たとえば神経難病の様に医療が必要になっても、住み慣れた我が家で暮らし続けたい。
そんな方々の力になりたいと思います。

そして、私たち家族と同じ様に介護を必要とするご両親の介護をする方々にも、遠方のご両親のそばでいつでも訪問してくれる看護師がいる、ということを知ってもらいたいのです。
私たちには、子供さんや家族の「変わり」の役割はできませんが、家族の様な思いやりを持った看護師がいつでも訪問して、状態を把握し、ケアいたします。

ご相談の際は、どうぞお気軽にお問合せください。